税理士事務所でAIをどう活用している?情報収集から面談記録まで、私が実践していること

皆さん、こんにちは。公認会計士・税理士の奈須大貴です。

私の事務所では、AIや自動化を日々の仕事にかなり取り入れています。毎朝の情報収集、顧問先に伝えたい情報の整理、面談後の記録、文章の準備など、活用する場面は少しずつ増えてきました。

ただ、AIを使っていること自体を知っていただきたいわけではありません。こうした仕事の進め方を通じて、顧問先に必要な情報を届け、経理の負担を減らし、経営について考える時間を増やしたいと思っています。今回は、当事務所で実際に行っていることを紹介します。

毎朝、税務や経営に関する情報を整理しています

税務、会計、法改正、融資、補助金、中小企業政策。経営者に関係する情報は、国や自治体、金融機関などから日々公表されています。これらを毎日、一つずつ探して確認するには時間がかかります。

福岡市南区の当事務所では、前営業日に公表・更新された情報を収集し、重要な内容を毎朝レポートとして受け取っています。対象は税務や会計に限らず、金融、AI・DXなども含みます。私はそのレポートを読み、元の公表資料も確認しながら、何を詳しく調べるべきか判断しています。

ここで大切なのは、情報をたくさん集めることだけではありません。例えば制度変更があったときに、「どの事業者に関係するのか」「いつから影響があるのか」「顧問先に確認してもらうことはあるか」を考える必要があります。AIは情報を見つけて整理するところを助け、顧問先にどう伝えるかは私が判断します。

顧問先に伝えたい情報を、週ごとにも見直しています

毎朝の確認に加えて、補助金、セミナー、メールで届いた有益な情報なども週ごとに整理しています。顧問先へのお知らせや、経営者の方に紹介すると役立ちそうな情報の候補を見つけるためです。

例えば、同じ補助金の案内でも、すべての会社に関係するわけではありません。事業内容や投資の予定によって、今伝える価値があるかは変わります。AIを使って候補を整理したうえで、実際に案内するかどうかは、顧問先の状況を踏まえて考えています。

こうした情報収集を続けているのは、経営者の方がすべての制度やニュースを自分で追いかけるのは難しいと感じるからです。「この会社には、今この情報が役立つかもしれない」と気付ける事務所でありたいと思っています。

面談の内容を、次回までの行動に変えています

顧問先との面談では、売上や利益だけでなく、資金繰り、採用、設備投資、今後の事業について話すこともあります。話題が多いほど、後から「何を決めたか」「誰が何をすることになったか」を確認するのが大切です。

当事務所では、面談の音声やメモをもとにAIで内容を整理しています。単に会話を短く要約するのではなく、面談の要点、顧問先側の宿題、事務所側の宿題、次回確認することに分けて確認します。その内容を私が見直し、次の面談や日々の対応に活かしています。

LINEなどでのやり取りも、必要に応じて顧客ごとに振り返ります。相談したことや決定したこと、まだ対応できていないことを整理しておけば、前回の話を踏まえて次の相談ができます。

返信や資料の確認にも、自動化を取り入れています

AIを使った情報整理とは別に、日々の確認作業も見直しています。例えば、Gmailでは返信が必要なメールを見落としていないか、Google Driveでは新しい資料が追加されていないかを確認する仕組みを使っています。

これらは、税務判断をAIに任せるような取り組みではありません。対応が必要な連絡や資料に気付くための自動化です。顧問先との仕事では、考えることと同じくらい、約束した確認や返信を積み重ねることも大切だと思っています。

資料や文章の「最初の一歩」にも使っています

顧問先へのお知らせ、説明資料、提案文などを作る際には、構成や文章のたたき台作りにもAIを使っています。noteやSNSで取り上げるテーマを探す際にも活用しています。

白紙から考え始める時間を減らせる一方で、出てきた文章が正しいとは限りません。制度の内容を確かめ、相手に必要な部分を選び、自分の言葉に直してから使います。資料を早く作るためだけでなく、顧問先に分かりやすく伝えるための活用です。

自分の事務所で使っている経験を、顧問先の支援にも活かしたい

これだけいろいろ試していると、ツールを入れただけでは仕事がラクにならないことも分かります。何を確認する仕事なのか、誰が最終的に判断するのか、整理した情報を次にどう使うのか。そこまで決めて、初めて日々の仕事に馴染みます。

これは、会社の経理を見直すときも同じです。「会計ソフトを使っているのに入力が大変」「資料のやり取りに時間がかかる」「毎月の数字が出るのが遅い」といった相談には、今の業務の流れを聞いたうえで、その会社に合う方法を一緒に考えたいと思っています。

経理の負担が減り、数字を早く確認できるようになれば、利益や預金残高、納税、資金繰りについても早めに話せます。当事務所では、月次決算で数字を確認することを重視しています。AIや自動化の経験も、そうした経営支援につなげていきたいと考えています。

AIを活用しながら、判断は私が行います

AIが集めた情報やまとめた面談記録は、私が内容を確認します。特に税務上の取扱いや制度の適用、顧問先への提案は、会社ごとの事情を見なければ判断できません。

情報を集め、整理する仕事にはAIを活用する。そのうえで、公認会計士・税理士として確認し、経営者の方と一緒に考える時間を大切にしていきます。

「毎月の経理をもっとラクにしたい」「必要な情報を早めに知りたい」「数字を経営に活かしたい」という方は、今の状況をお聞かせください。税務顧問サービスでは、経理体制づくり、月次決算、納税予測、資金繰りまでサポートしています。ご相談はお問い合わせフォームからお送りください。

数字を経営の最強の武器に。
奈須大貴公認会計士・税理士事務所
所長 奈須大貴


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