税理士の種類を依頼する側から分けると、決算と申告を中心に担う税理士と、毎月の試算表をもとに経営の判断まで一緒に考える税理士に分かれます。どちらが良い・悪いではなく、会社が税理士に何を求めるかで合う方が変わります。
なお、税理士は資格を得た経路(税理士試験、公認会計士や弁護士の資格での登録など)で分けることもありますが、依頼先を選ぶときに差が出るのは、ここで紹介する依頼の範囲の違いです。この記事では、公認会計士・税理士の奈須大貴が、2つの違いと、自社にどちらが合うかを確かめる方法を解説します。
どちらの税理士を選ぶかによって、会社の未来は大きく変わります。
(1) 決算と申告を中心に担う税理士
このタイプの税理士は、税務の手続きを正確に進めることに長けています。
決算書を作り、申告書を提出し、法令を遵守して粛々と処理を進める。
いわば「過去の数字を整理する専門家」です。
ただし、こうしたタイプの税理士は“未来の経営”までは踏み込みません。
(2) 毎月の数字を経営に使う税理士
一方、このタイプの税理士は、決算書を“経営の地図”として活用します。
数字を整理するだけでなく、その意味を経営者と一緒に考え、未来の一手を描きます。
たとえば、
・利益をどう再投資すれば会社が伸びるか
・資金繰りを安定させるためにどこを改善すべきか
・今後の事業成長に向けた数字の使い方は正しいか
このように、「数字を経営の言葉」に変えていくのがこのタイプの税理士の役割です。
単なる数字のチェックではなく、経営者の意思決定を支える存在です。
2つの違いを並べると、次のようになります。
| 項目 | 決算と申告を中心に担う | 毎月の数字を経営に使う |
|---|---|---|
| 主な仕事 | 年に1回の決算と申告を正確に終える | 月次決算で毎月の試算表を出し、利益と納税額を期の途中から見通す |
| 数字を見る時期 | 主に決算の後 | 毎月と、決算の前 |
| 向いている会社 | 取引が少なく、毎月の数字は自社で分かっている会社 | 試算表が遅く判断に使えていない、資金繰りや融資、役員報酬を数字で決めたい会社 |
あなたはどちらを選びますか?
税理士を選ぶということは、「経営を一緒に考えるパートナー」を選ぶということでもあります。
もし今の税理士が、数字の説明だけで終わっていると感じるなら、毎月の数字を経営に使う税理士に相談することで、経営の見え方が変わるかもしれません。
過去をまとめるだけの会計ではなく、未来を見据えた経営をしたいという方は、数字を“戦略”に変えるパートナーを選ぶことをオススメします。
候補の税理士を絞る順番と、面談で確かめる質問は、税理士の選び方|会社が候補を絞る4つの順番と、面談で確かめる質問で解説しています。顧問契約で1年の中で何が行われるかは、顧問税理士とは?スポットの依頼との違いと、1年の中で行われることをご覧ください。
最後に
奈須大貴公認会計士・税理士事務所では、公認会計士・税理士の奈須大貴が直接対応し、月次決算の試算表をもとに、利益と納税額の見通しや資金繰りを経営者と一緒に確かめています。支援内容は税務顧問サービスのページでご案内しています。一方で、「決算と申告だけを、できるだけ安く」というご依頼には合わない可能性があります。
今の税理士に伝える前の段階でも相談でき、相談しただけで今の顧問契約を終える必要はありません。

コメント
“税理士の種類は?申告中心の税理士と、毎月の数字を経営に使う税理士の違い” への1件のフィードバック
[…] 一方で、「決算と申告だけを、できるだけ安く依頼したい」という場合には、当事務所は合わない可能性があります。数字を毎月の判断に使いたい会社にとって顧問税理士がどう役立つかは、税理士には2種類ある!会社を伸ばす税理士と作業型税理士の違いとは?でも紹介しています。 […]