皆さん、こんにちは!
公認会計士・税理士の奈須大貴です!
近年では、個人事業主・フリーランスとして、事業を始める人が非常に増えています。しかし、事業と生活のお金を分けないまま経営を続けると、経費の判断ミスや税務調査の指摘につながる恐れがあります。そこで今回は、開業初期から実践できる資金管理の基本を解説します。
開業初期ほど注意。お金を「混ぜる」と見えなくなるリスク
開業したばかりの頃は、売上や経費の規模も小さく、「生活費と事業資金を同じ口座で管理しても大丈夫」と思いがちです。
しかし、個人と事業のお金を一緒にしてしまうと、経営判断の精度が下がり、税務面でもリスクが生まれます。
会計の混乱は、早い段階から仕組みを整えることで防ぐことができます。
お金を分けないことで起きる4つの問題
(1)経費の判断があいまいになる
どこまでが事業の支出かが分からなくなり、私的な支出を誤って経費に入れてしまうケースがあります。
その結果、後の税務調査で「個人的な支出」と指摘されるリスクもあります。
(2)帳簿づけ・申告が複雑になる
生活費と事業費が混ざると、どの支出が経費なのかを一つひとつ確認する必要があり、確定申告の手間とミスのリスクが大きくなります。
(3)利益や資金繰りが把握できなくなる
「今月どのくらい利益が出たのか」「手元資金はいくら残っているのか」が見えなくなり、経営判断を感覚に頼るようになります。
数字を見誤ることで、知らぬ間に資金が不足することもあります。
(4)税務調査で疑われるリスク
プライベートの支出が混ざっていると、「本当に事業に関係あるのか?」と調査で確認されることがあります。
その場で説明できない支出が多いと、税務署は“経費の信頼性が低い”と判断します。
口座を分けるだけで、経営がクリアになる
お金を混ぜないことは、経理を楽にするだけでなく、経営判断を正確にするための第一歩です。
口座を分けておけば、
・利益の見通しが立てやすくなる
・資金繰りがスムーズになる
・税務対応もスピーディにできる
といった効果が得られます。
数字を整理することは、安心して経営を続けるための“土台づくり”です。
今日からできる3つのステップ
1️⃣ 事業専用の口座を開設する
プライベート口座と完全に分けて管理します。
2️⃣ 売上・経費の入出金は事業口座で完結させる
仕入・経費・報酬など、すべての取引を一つの事業口座にまとめましょう。
3️⃣ 生活費は「事業主貸」でまとめて引き出す
毎月決まった金額を引き出して生活費に充てることで、帳簿の整理が簡単になります。
まとめ:お金を整理することは、経営を整理すること
個人事業主・フリーランスにとって、「お金をどう管理するか」は「経営をどうコントロールするか」と同じ意味を持ちます。
事業資金と生活費を分けることは、節税対策や事務効率化だけでなく、経営の安定と信頼を支える最も基本的な仕組みです。
最後に
奈須大貴公認会計士・税理士事務所では、開業初期の資金管理や会計体制の構築を丁寧にサポートしています。
「どこまでが経費?」「どう分けたらいい?」
そんな疑問を感じたときは、まずはお気軽にご相談ください。
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奈須大貴公認会計士・税理士事務所
所長 奈須大貴
