皆さん、こんにちは。
福岡市を中心に活動しています若手公認会計士・税理士の奈須大貴です。
2026年4月から「子ども・子育て支援金制度」がスタートします。
これにより、企業負担が増えることになりますので、早い段階で概要を掴んでおきましょう。
2024年の出生数は統計開始以降初めて70万人を下回る
日本では少子化、人口減少が急速に進んでいます。この状況が続くと、経済・社会保障・地域社会・家族・国力など、社会全体に大きな影響を与えることになります。
そうしたなか、政府は2012年に成立した「子ども・子育て支援法」などに基づいて、安心して出産や子育てに臨めるための施策に取り組んできました。しかし、2024年の出生数は統計開始以降初めて70万人を下回り、合計特殊出生率(1人の女性が一生の間に生む子どもの数)も1.15と、人口維持に必要とされる2.07を大きく下回るなど、十分な効果が表れているとはいえない状況となっています。
2026年4月から支援金の徴収開始、対象は公的医療保険の被保険者
課題解決に向けて、2026年4月から始まるのが「子ども・子育て支援金制度」です。制度の概要は次のとおりです。
■「子ども・子育て支援金制度」の概要
| 徴収方法 | 公的医療保険料と合わせて徴収 |
| 負担割合 | 企業(事業主)と従業員で労使折半 |
| 対象者 | 公的医療保険の被保険者 |
| 支援金の使途 | 児童手当の拡充、妊婦のための支援給付、乳児等のための支援給付、出生後休業支援給付、育児時短就業給付 など |
「支援金制度」という名称からは、子育て世帯が直接受け取れる補助金であるかのように思われますが、そうではありません。将来的に安心して子どもを生み育てられる環境づくりに向けて必要な財源を確保するための仕組みが「子ども・子育て支援金制度」です。
この徴収が2026年4月から始まります。
こども家庭庁Webサイト「子ども・子育て支援金制度について」
毎月の支援金は労使折半 企業の負担はどのくらい?
毎月徴収となる支援金額は「標準報酬月額×支援金率」で決まります。なお、支援金は労使折半となるため、この計算式で求められる金額の1/2が企業側の負担として発生する点をおさえておきましょう。被保険者1人当たりの目安となる支援金額は以下の通りです。
なお、以下の金額はこども家庭庁が一定の仮定をおいて推計したものであり、結果は相当程度の幅をもってみる必要があります。また、国が一律の支援金率を示すこととされています。
■被保険者1人当たりの支援金額(被用者の本人負担分。事業主負担は含まない)

出典:子ども家庭庁 「子ども・子育て支援金制度における給付と拠出の試算について」
実際の支援金額は、従業員ごとの標準報酬月額や支援金率によって決まるため、上記の金額はあくまでも目安としてご覧ください。なお、2026年度の支援金率は約0.3%ですが、段階的な引き上げが予定されており、2028年度には約0.4%になることが見込まれています。
企業がおさえておきたい3つのポイント
同制度が始まる前に、企業は負担が増えること以外にも、次の3つのポイントをおさえ、準備・対応しておくと安心です。
①給与計算システムの改修
毎月の支援金額は、標準報酬月額によって変動します。その支援金額を算出できるように給与計算システム等を改修しておきましょう。
②給与明細への記載の有無
毎月の支援金額は、給与明細において医療保険料等と区別して表示されることが望ましいとされています。
③従業員への周知
同制度が始まると、従業員にとっては実質的な手取りの減少となります。あらかじめ従業員に説明する機会を設けるようにしましょう。
安心して出産・子育てができる会社のために
同制度は、社会全体で子育てに取り組みやすい環境を整備していくためのものです。この機会に産前・産後休暇や育児休暇の充実、時短勤務やテレワークの導入など、会社として従業員の出産・子育てを支援する施策を考えてみるのはいかがでしょうか。「安心して働ける職場だ」と感じてもらうことで、既存従業員の定着支援や離職防止、採用力の向上につながるかもしれません。
※本稿は2025年11月13日現在の情報に基づいて作成しています。
奈須大貴公認会計士・税理士事務所では、数字を経営の武器にするためのサポートを行っております。
・資金繰りに悩まない経営をしたいという方
・会社にしっかりとお金を残したいという方
・数字を根拠に経営判断をしたいという方
そんな方を全力でサポートさせていただきます。
ご興味のある方は、ぜひお気軽にご相談ください。
お問い合わせ – 奈須大貴公認会計士・税理士事務所
あなたの夢、会計力で応援します!!!
奈須大貴公認会計士・税理士事務所
所長 奈須大貴
