新規上場ガイドブック グロース市場事前チェックリスト「ヒアリングに向けた準備」(前半)

こんにちは。奈須大貴です。

以前ご紹介した新規上場ガイドブックについての投稿です。

新規上場ガイドブックのグロース市場編では、事前チェックリストが用意されています。
これからIPOを目指す会社様にとっては、IPOに向けた最終段階である取引所による上場審査の概要をつかむことができるため、ぜひ確認しておきたい内容です。

今回は、「ヒアリングに向けた準備」について、ご紹介します。
数が多いため、今回と次回の2回に分けてご紹介します。

(ここからは、新規上場ガイドブック グロース市場事前チェックリストの抜粋となります)
こちらから直接確認することもできます。


6.ヒアリングに向けた準備は進んでいますか?

次の項目は、グロース市場への上場申請会社に対して東証が実施するヒアリングにおいて確
認する主要な事項を掲げたものです。予めご準備いただくことにより、上場審査をスムーズに進めやすくなります。なお、申請会社の規模や業種・業態によって、この他に追加的に確認を行う事項や割愛する事項があります。

(1)事業内容に関する詳細

a 事業展開のために必要となる事業基盤(人材、設備、資金、ノウハウ、知的財産権等)について、現状における整備状況を説明してください。
b 業務運営に関する重要な契約がある場合には、その内容について説明してください。
c 事業展開にあたって想定しているビジネスリスク及びその対処方法(方針)を、「Ⅰの部」の「事業等のリスク」に記載する予定の内容等に基づいて説明してください。
d 業界に対する法的規制、行政指導の概要及び監督官庁の有無について説明してください。

(2)事業計画

a 中長期の事業計画の内容(経営方針、将来の事業展開、今後の成長計画(具体的な予算数値及び策定根拠)等)を説明してください。
b 事業展開に際して考慮すべき様々な要素(自社の状況や外部環境その他の事項)がどのように事業計画に反映されているか、具体的に説明してください。
c 事業計画を遂行するために必要と考える事業基盤(人材、設備、資金、ノウハウ、知的財産権等)について、今後の整備予定等(現状において整備されていない事業基盤に関して、今後の整備に向けた具体的な施策及び実施時期)を、上場による調達資金の使途を踏まえて説明してください。

(3)上場時における調達資金の使途

上場時公募により調達する資金の使途及びその投資回収計画を説明してください(資金使途については、設備資金、運転資金、研究開発費、借入金返済、有価証券の取得、関係会社に対する出資または融資に区分し、その内容及び金額を具体的に説明してください)。

(4)上場申請期の業績見通しなどの将来予測情報の公表について

上場申請期の業績見通しなどの将来予測情報について説明してください。将来予測情報は上場時から公表することが望ましいと考えます。

(5)経営管理体制の整備・運用状況、内部監査体制

a 主要な製・商品及びサービスについて、仕入から販売に至るまでの主な事務の流れについて、説明してください。なお、説明に当たっては、必ずしもフローチャートなどを用いる必要はありません。
b 経営管理体制の整備を実施するに当たり、担当監査法人及び主幹事証券会社から改善要請を受けた事項とそれに対する対応を説明してください。
c 内部監査に関して、監査担当部署、担当者、内部監査の内容(範囲、項目など)、手続き及び最近の実施状況について、説明してください。なお、内部監査に関する独立した組織等を設置していない場合には、他の代替する手段により内部監査に相応する手続きを実施している旨を説明してください。
d 財務報告に係る内部統制報告制度への対応準備の状況について説明してください。
e 事業計画を策定するための社内体制の状況(担当部署及び人員、事務手続きの流れ、規程類の整備状況等)を説明してください。

今回は、新規上場ガイドブック グロース市場事前チェックリストより「ヒアリングに向けた準備」の前半部分についてご紹介しました。

次回は、「ヒアリングに向けた準備」の後半部分についてご紹介します。


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