【税務Q&A】新たに事業を開始した場合の開業費

【質問】

 平成30年から会社員をしながら、ネットで商品売買をして相当な利益を出し、確定申告していました(青色申告書を提出)。
 令和4年1月に行政書士登録をし、その登録・開業に当たり○○万円を支出しました。
 既に商品売買に係る事業を行っているのですが、これらの費用を繰延資産(開業費)として計上できるでしょうか。

【回答】

 行政書士の業務に係る繰延資産(開業費)とすることができます。

【関連情報】

《法令等》

  • 所得税法2条1項20号
  • 所得税法施行令7条1項7号

【解説】

 繰延資産は、不動産所得、事業所得、山林所得又は雑所得を生ずべき業務に関し個人が支出する費用のうち支出の効果がその支出の日以後一年以上に及ぶもので政令で定めるものとされ(所法2〔1〕二十)、また、これに当たる「開業費」は、不動産所得、事業所得又は山林所得を生ずべき事業を開始するまでの間に開業準備のために特別に支出する費用(資産の取得に要した金額とされるべき費用及び前払費用を除く。)とされます(所令7〔1〕一)。
 繰延資産とこれに当たる開業費は上記のとおり規定されているところ、これは、事業所得等を生ずべき業務に関し、その事業を開始するまでの間に支出する費用と解することができ、既に事業所得を生ずべき業務を営む者が、その業務ではない新たな事業所得等を生ずべき業務に関し個人が支出する費用を含むと解することができるものと思われ、また、新たな事業を開始する際には特別に支出する費用が生じることは一般的であり、これらを繰延資産と取り扱うことは実態に即するものと思われます。
 そうしますと、ご質問の行政書士登録等に係る費用は、既に商品売買に係る事業を行っていたとしても、行政書士に係る「事業を開始するまでの間に開業準備のために特別に支出する費用」に当たり、これらを繰延資産とすることができるものと思われます。

【収録日】

令和 5年 2月16日
上記掲載内容は、作成時の法令を基に作成しております。このため、個々の掲載内容が最新の法令等に基づいているかは、利用者ご自身がご確認ください。

出典:TKC税務研究所


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